獣医師を目指すには獣医大学(獣医学部)を卒業しなければいけません。しかし、6年間通うのですから学費も高くなります。ここでは、国公立と私立の獣医大学に入学した場合の学費について調べてみました。学費が高いので、そんな時に頼りなる奨学金の種類についても紹介していきます。
獣医学部の6年間の学費はいくら?
学費は学納金ともいわれ、一般的にその中には、入学金や授業料、実験実習料、施設設備費などが含まれます。一方、検定料、オリエンテーション費、同窓会費、学生生活援護会費などは含まれません。
大学の公式HPを見ると、初年度学費と2年次以降の学費を分けて掲載されているところが多いです。これは、初年度にのみ発生する入学金などがあるためで、学費の内訳は大学にもよります。
学費は年一括納入または前期と後期に分割して納入することができます。
詳細は各大学のHPをご覧ください。
国公立と私立ではこのような違いがあり、普通の大学と比べても金額差が大きいです。
それでは、個別に金額を見ていきましょう。(獣医師を目指せる学科(課程)に絞っての学費を掲載しています)
国立 獣医大学学費について
大学や年度によって変化があります。基本的に、10校ある国公立の場合は文部科学省による標準額を基にしているので、一部の獣医大学を除いて一律の金額となっています。
帯広畜産大学、北海道大学、岩手大学、東京大学、岐阜大学、鳥取大学、山口大学、宮崎大学、鹿児島大学の学費は以下の通りです。
- 入学金:282,000円
- 授業料:535,800円
- 6年間学費:3,496,800円
東京農工大学は、2024年度(令和6年度)以降入学者より学費が変更されました。
- 入学金:282,000円
- 授業料:642,960円
- 6年間学費:4,139,760円
私立 獣医大学学費について
私立の獣医大学の学費は、国公立大学の約3倍から4倍かかる大学が多くなっています。
- 入学料:260,000円
- 授業料:1,500,000円
- 初年度学費:2,180,000円
- 2年次以降学費:2,180,000円
- 6年間学費:13,340,000円
- 大学HP:日本大学生物資源科学部の学費
- 入学料:250,000円
- 授業料:1,850,000円
- 初年度学費:2,500,000円
- 2年次以降学費:2,300,000円
- 6年間学費:14,250,000円
- 大学HP:麻布大学獣医学部の学費
- 入学料:250,000円
- 授業料:1,300,000円
- 初年度学費:2,300,000円
- 2年次以降学費:2,370,000円
- 6年次学費:2,250,000円
- 6年間学費:14,280,000円
- 大学HP:日本獣医生命科学大学獣医学部の学費
- 入学料:300,000円
- 授業料:1,500,000円
- 初年度学費:2,330,000円
- 2年次以降学費:2,230,000円
- 6年間学費:13,480,000円
- 大学HP:北里大学獣医学部の学費
- 入学料:220,000円
- 授業料:1,500,000円
- 初年度学費:2,500,000円
- 2年次以降学費:2,436,000円
- 6年間学費:14,680,000円
- 大学HP:岡山理科大学獣医学部の学費
となっています。
公立 獣医大学学費について
- 入学料:282,000円
- 授業料:535,8000円
- 初年度学費:1,002,800円
- 2年次以降学費:720,800円
- 6年間学費:4,606,800円
- 入学料:382,000円
- 授業料:535,800円
- 初年度学費:1,823,600円
- 2年次以降学費:720,800円
- 6年間学費:4,706,800円
参考)
授業料等・入学料|大阪公立大学
獣医大学学費ランキング
獣医大学の学費についてみてきましたが、安い順にランキング形式で大学を紹介していきます。
なんといっても一番安い獣医大学は国立の10大学です。その次は、公立の大阪公立大学(旧:大阪府立大学)となっています。
私立の獣医大学の中でも一番学費が安い大学は、日本大学です。
次いで、北里大学・酪農学園大学・麻布大学・日本獣医生命科学大学・岡山理科大学といったランキングになっています。
順位 | 大学名 | 学費 |
---|---|---|
1 | 日本大学 | 13,340,000円 |
2 | 北里大学 | 13,480,000円 |
3 | 酪農学園大学 | 13,740,000円 |
4 | 麻布大学 | 14,250,000円 |
5 | 日本獣医生命科学大学 | 14,280,000円 |
6 | 岡山理科大学 | 14,680,000円 |
奨学金について
独立行政法人日本学生支援機構から、貸与型と給付型の奨学金があります。
また、各地方自治体や大学でも大学生を対象にした奨学金を出している箇所もあります。
(独立行政法人日本学生支援機構より)
ただし、「貸与型」の奨学金には無利子で借りることができる「第一種奨学金」と利子がかかる「第二種奨学金」があります。無利子の「第一種奨学金」は、学力機銃や加計基準が厳しいです。なお、大学内での成績が良ければ、「給付型」の奨学金が出る場合もあります。
獣医大学学費について
最後に、参考までに願書と合格から入学金の振込までの期間や、何校受験することが一般的なのかについて触れますと
日本大学の場合ですが、一般入試の出願はインターネット出願のみとなっています。
入学試験の合格発表は、合格発表の当日に速達にて発送されます。または、農林水産省ホームページに記載されます。
合格していた場合、入学手続き期間中(大学により異なります)に入学金と、初年度学費(前期と後期に分かれてる場合は前期分)を一括で振り込むこととなります。
獣医大学の学費は、国立の獣医大学が授業料を始めとして入学金が安いことがわかります。
そのためか、国立の獣医大学は倍率も高くなっています。
一般的には獣医大学は17校しかないので、国公立大学をターゲットに、滑り止めとして私立は3~5校受験しているようです。
6年間通いますので学費も安いものではありません。「私立」「公立」「国立」また、「奨学金」という選択肢もあります。お金の面からご自分に合った獣医大学を選ぶ事は大切な選択となっています。