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宮崎大学の現役獣医学生に口コミ・アンケート調査を実施しました!

株式会社Insityは2025年10月に、宮崎大学農学部獣医学科の学生の皆様を対象に、学生生活の満足度や将来のキャリア設計などに関するアンケート調査を実施しました。
本記事では、アンケート結果をもとに、獣医学教育の現状と学生たちのリアルな声をまとめてご紹介します。
宮崎大学の獣医学生たちは、大学への満足度や将来についてどのような思いを抱いているのでしょうか。

目次

1. 基本データ(性別・年齢・学年)

  • 有効回答数:8名(男性2名、女性6名)
  • 年齢区分:21~23歳が5名、次いで18~20歳が3名
  • 学年:1年生3名、3年生2名、4年生3名

低〜中学年が多く、これから進路を固めていく段階の学生が中心です。
3年生は実習が本格化する時期なので、見学や短期実習の質がその後の選択に強く影響します。4年生の比率も高く、体験の差が迷いにつながりやすい学年構成です。早めに複数の職域へ触れる機会を作ることが、納得できる進路決定につながると考えます。

2. 獣医師を目指した理由(複数回答)

  • 動物全般が好きだから:100%
  • 動物学・自然科学への関心:50.0%
  • ペットを飼っていた:37.5%
  • 親や教師の勧め:37.5%
  • 野生動物保護への関心:25.0%
  • 研究に興味:12.5%
  • 年収イメージ:12.5%
  • ドラマ/漫画の影響:12.5%

「動物が好き」が全員一致でした。半数は「科学としての学び」にも関心があります。
好きという気持ちに加えて、学ぶことが楽しいと感じる人が多いのが特徴です。志望の原点は、全員一致した「動物が好き」という気持ちです。そこに自然科学への興味やペットの経験が加わっています。
収入やドラマの影響よりは、実体験を増やし学びを深めるほうが志望は長く続くのかもしれません。

3. 卒業後の希望進路

  • 小動物臨床:37.5%
  • 産業動物臨床:25.0%
  • 未定:37.5%

小動物臨床が最も多い一方で、同じ割合で「未定」もいます。
未定が多いのは、まだ専門科目の授業や実習が少ない人も多い学年構成のアンケートであったためでしょう。学年が進むにつれ進路希望の幅も広がっていくため、低学年ではよく見る結果ともいえます。

4. 学部選択への満足度

  • おおいに満足:75.0%
  • やや満足:25.0%
  • 不満系の回答:0%

満足度は「おおいに」「やや」を合わせて100%が肯定側に分布しました。実際宮崎大学で学んでいる内容と期待が大きくずれていないことを示唆しています。

5. 所属する大学の良い点(複数回答)

  • 臨床実習の機会が多い:75.0%
  • 教育・カリキュラムが充実:50.0%
  • 学生同士の交流が活発:50.0%
  • 教員の質が高い:25.0%
  • キャンパス環境が良い:12.5%
  • 研究環境が整う/海外研修/就職支援/奨学金:各12.5%

「臨床実習が多い」が一番の強みのようです。学びの土台とサポートの両方が整っていることがわかります。実習機会が多いと、卒業後の進路イメージが具体的になります。
実際、大学受験生が志望校を選ぶ際、臨床実習がいつからどのくらい組み込まれているか等カリキュラムをチェックすることも多いです。

7. 理想の初任給

  • 30万円:5/8(62.5%)
  • 35万円:3/8(37.5%)

最も多いのは30万円で約6割、残りは35万円でした。希望は30万円と35万円に集中し、分布のばらつきは小さい結果でした。
回答者間で初任給に関するおおまかな相場観が共有されていると読み取れます。

8. 就職先選びで重視する点(複数回答)

  • スキルアップ機会:75.0%
  • ワークライフバランス:75.0%
  • 高い年収・昇給:75.0%
  • 人間関係:75.0%
  • 得意・好きの活用:62.5%
  • 立地(都会近接):37.5%

スキルアップ、ワークライフバランス、年収、人間関係が同率で最上位となりました。
単一の条件ではなく、成長・生活・待遇・人間関係といった複数の観点で就職先を選ぼうとしている様子がうかがえます。
総じて、働きやすさと学びやすさを併せて評価する判断基準が示されています。

総合考察

今回の宮崎大学の獣医学生アンケート回答者は低〜中学年が中心で、進路を固める前の「探索期」の姿が見えます。
出発点は全員に共通する「動物が好き」という実感で、そこに学問としての面白さが重なり、学ぶ意欲につながっていることがうかがえます。

大学への満足度は高く、とくに臨床実習の多さが評価の核です。
実習で具体的な場面に触れるほど将来像が輪郭を持ち、進路の傾きも生まれる一方、未定の層が残るのは体験の差がそのまま迷いに表れているためでしょう。

就職観は「成長」「生活」「待遇」「人間関係」を同時に見渡すバランス型で、初任給の認識は30〜35万円に収束しています。
全体として、実践の手触りを手がかりに、背伸びをせず将来像を具体化していく等身大の姿が浮かびます。

【アンケート実施者の感想 (編集後記)】
今回、宮崎大学農学部獣医学科の学生さん8名にご協力いただき、貴重なアンケート結果をまとめることができました。ご協力いただいた学生の皆様に心より感謝申し上げます。
このアンケートを通して、宮崎大学の獣医学生たちが持つ「学びへの高い意欲」や「将来に対する等身大のリアリティ」をヒシヒシと感じることができました。
イベント後の懇親会では、学生さんから宮崎ならではの楽しみや苦労、ご当地グルメなどのお話しをたくさん聞かせていただき、私自身も本当に楽しかったです。
宮崎大学周辺にはその他の大学が少ないからこそ、同じ学科やサークルの中で非常に強い絆が生まれており、卒業後も一生の友達になっていくんだろうなと少し羨ましくも感じました。
穏やかな気候とグルメ。私も宮崎が大好きになりました。
またお伺いできる機会が今から待ち遠しいです。

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この記事を書いた人

北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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