山口大学 共同獣医学部 獣医学科の学生さんにアンケートのご協力をいただいきました！獣医師を目指した理由や学部選択への満足度、卒業後の進路に関する質問に答えていただきました。興味深い結果になりましたので是非ご覧ください。他獣医大学でもご協力いただき、シリーズ化の予定です。
目次
1. 基本属性（性別・年齢・学年）
- 回答者数：12名（男性6名、女性6名）
- 年齢区分：21～23歳が9名と大半を占め、24～26歳が1名、26歳以上が2名
- 学年：1年生1名、その他は上級生（主に3年生と4年生、5年生）
回答者の大多数が21～23歳の上級生であるため、学業や進路について具体的なイメージを持ち始めている層が中心。特に、1年生の回答は参考数が少ないため、初学者の視点は限定的といえます。
2. 獣医師を目指した理由
回答の多く：「動物全般が好きだから」「ペットを飼っていたから」「動物学や自然科学に興味があったから」
獣医学部を選択する動機として、動物への愛情や科学への興味が主軸であることが確認できます。これは、獣医学という分野の魅力が学生の自然な関心と一致していることを示します。一方で、野生動物保護や研究などの具体的なキャリアビジョンや社会貢献を理由に挙げた回答は少なく、現段階では目指す方向性が漠然としている学生も多いと考えられます。
3. 卒業後の希望進路
回答の80％以上が「小動物臨床」を希望
8名が回答しました。小動物臨床が人気の進路であることがわかります。しかし、本アンケートは動物病院就職説明会に参加した学生に実施しているため、必然的に小動物臨床を希望する回答が多くなったと考えられます。
4. 学部選択への満足度
- 「おおいに満足している」が60％以上、続いて「やや満足している」
- 「後悔している」や「大いに後悔している」はゼロ
全体として満足度は高く、学生が自身の選択に肯定的であることが分かります。この満足感が継続するためには、大学側が学業・キャリアサポートを強化し、学生が学びやすい環境を維持することが重要です。
5. 理想の初任給
- 「月収約30万円程度」を希望する回答が多い。
- 中には「いくらでもいい」と回答した学生も。
現実的な初任給を期待している学生が多い一方で、報酬よりも働く環境や内容を重視する学生も一定数存在します。学生が希望する報酬水準は、現在の獣医業界の相場と一致しており、適切な給与体系が求められます。
6. 就職先選びで重視する点
主要回答：「獣医師としてスキルアップできるか」「人間関係の良好な職場環境」「ワークライフバランスを大切にできるか」
給与よりも「職場環境」や「成長機会」を重視する傾向が強いです。これは、長期的に見て仕事のやりがいや生活の質を重視する価値観が若い世代の中で広まっていることを示しています。
獣医学生を目指す生徒に向けてのメッセージ
- 獣医学部では想像していた以上に幅広い分野を学ぶことができ面白いです。ぜひ一緒に頑張りましょう！
まとめ
アンケート結果から、山口大学獣医学部の学生は全般的に学部選択に満足しており、進路についてもポジティブな姿勢がうかがえます。しかし、進路未定の学生も一定数いるため、キャリアガイダンスや現場体験の提供が重要です。また、職場環境や成長機会を重視する意識が高まっているため、卒業後のキャリア選択においても、職場文化や教育環境が決定的な要因となるでしょう。
大学側としては、学生の興味に応じたキャリア支援や、実習を通じて多様な選択肢を示すことが、学生満足度と将来的な就職率向上に寄与するでしょう。
【アンケート実施者の感想 (編集後記)】
今回、山口大学の獣医学部の学生の皆さんにアンケートを実施し、学生の皆さんの真摯な姿勢や未来への希望に触れることができ、大変感銘を受けました。多くの学生が小動物臨床を志望しており、その前向きな思いからは、獣医師としての確固たる使命感と、動物や飼い主様に寄り添いたいという温かい気持ちが伝わってきました。
また、学生生活における学びの楽しさや苦労、それを乗り越えようとする努力がアンケートの回答から伺えました。特に、専門知識の習得だけでなく、チームワークや飼い主様とのコミュニケーション能力を意識していることを痛感し私自身も大変勉強になりました。今後の獣医学界を支える人材としての大きな期待を感じました。
山口大学の学生の皆さんが、これから臨床現場や研究の場で活躍されることを心から応援しています。そして、このような意欲的な学生たちと関わる機会をいただけたことに深く感謝いたします。未来の獣医学界を担う若い力に改めて期待を寄せながら、この編集後記を締めくくらせていただきます。
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