入学試験や在学中の成績優秀者に対して、学費の一部または全額免除されたり、奨学金が支給されるといった特別な待遇を受ける学生を特待生といいます。多くの大学で採用されている特待生制度ですが、特に獣医大学の特待生制度についてまとめました。
特待生について
特待生の条件
獣医大学の特待生の条件としては、おおよそ「在学中の学業成績かつ人物において優れており模範となる学生」とされており、詳しい選考方法は提示されていません。経済状況を鑑みて奨学金が支給される制度とは違い、学生の置かれた状況に関係なく優秀な人物に適用される制度です。
なかには、獣医学課程の学業成績ではなく、グローバル分野に優れた人材や投資分野等、学部の垣根を超えて特定の分野において優秀な学生を特待生として支援している大学もあります。
特待生への待遇
特待生制度は大学独自の制度として実施しているため、特待生への待遇も獣医大学によって様々です。
獣医大学の特待生への待遇は大きく分けて2種類あります。
・特別奨学金を支給
・授業料の一部または全額免除
ただし、大学によっては奨学金制度はあるが、特待生制度を実施していない大学もあるので、それぞれ確認が必要です。
各大学の特待生制度について
獣医大学によっては大学院生対象の特待生制度もありますが、ここでは学部生成績優秀者対象の特待生制度に絞ってまとめます。また、具体的な数字が明記されている場合のみ金額を記載しています。※情報最終更新日:2023年5月
私立大学の特待生制度
・酪農学園大学:学業成績・人物並びに課外活動において優れた学生に特別奨学金24万円が給付され、学長より賞状が授与されます。
(参照 https://www.rakuno.ac.jp/life/scholarship.html)
・北里大学:前年度の学業成績並びに人物が優秀な者(原則として各学年、各学科2名程度)に奨学金10万円が給付されます。
(参照 https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/campuslife/procedure/scholarship.html)
・日本獣医生命科学大学:各学科各年次で学業成績が特に優秀で人物に優れた者3名に対して「武蔵野賞」が贈られ、特待生として受賞した翌年次の学費の一部が免除されます。
(参照 https://www.nvlu.ac.jp/campuslife/004.html/)
・麻布大学:学業成績及び人物が優秀な2年次から6年次の学生に対し、賞状・副賞のほか10万円の奨学金が給付されます。
(参照 https://fanclub.azabu-u.ac.jp/c-life/support.html?_gl=1*zci99g*_gcl_au*MTgzMTY0ODgwLjE2ODA4NTc2MDU.)
・日本大学生物資源科学部:学業・人物ともに優秀な2年生以上の学生を対象とし、授業料1年分相当額の半額及び図書費または、授業料1年分相当額の半額を支給されます。
(参照 https://www.brs.nihon-u.ac.jp/campus_life/scholarship/)
・岡山理科大学 獣医学部:獣医学科に特待生制度はありませんが、より条件を絞った四国獣医師養成奨学制度があります。
(参照 https://www.ous.ac.jp/admission/scholarship/)
国立大学の特待生制度
・北海道大学:優秀な2年次に対して賞状と奨励金3万円を贈呈する「北海道大学新渡戸賞」、学部卒業予定者に対して賞状と奨励金5万円及び記念盾を贈呈する「北海道大学クラーク賞」があります。
(参照 https://www.hokudai.ac.jp/gakusei/campus-life/campus/incentive.html)
・帯広畜産大学:いわゆる特待生制度はありません。
(参照 ①https://www.obihiro.ac.jp/%E5%85%A5%E5%AD%A6%E6%96%99%E3%83%BB%E6%8E%88%E6%A5%AD%E6%96%99%E5%85%8D%E9%99%A4
②https://www.obihiro.ac.jp/scholarship)
・岩手大学:1〜3年次の成績が優秀であった学部の4年次を対象として、4年次後期分授業料を全額免除されます。
(参照 https://www.iwate-u.ac.jp/campus/fee/exemption.html#sec4)
・東京大学(農学部獣医学課程):獣医学課程特有の特待生制度はありません。
(参照 https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/students/welfare/h02_04.html)
・東京農工大学農学部:学部生対象の特待生制度はありません。
(参照 https://www.tuat.ac.jp/campuslife_career/campuslife/fee/)
・大阪公立大学(旧:大阪府立大学):獣医学課程特有の特待生制度はありません。
(参照 https://www.omu.ac.jp/campus-life/tuition/financial_aid/schol-omu/)
・岐阜大学:人物及び学業成績において優れ、他の学生の模範となるような学生に奨学金が支給されます。
(参照 https://www.gifu-u.ac.jp/fund/scholarship_stud.html)
・鳥取大学:優秀学生育成奨学金制度あり。
(参照 https://www.tottori-u.ac.jp/campuslife/fee/commendation/)
・山口大学:特待生制度はありません。
(参照 https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~st-support/st-support-center/tebiki/tetsuzuki/nyuugaku-jyugyou-ryou/)
・宮崎大学:学業成績が極めて優秀な学⽣に対して10万円の奨学⾦が給付される。
(参照 https://www.miyazaki-u.ac.jp/manabi-jim/campus-life-info/scholarship-miyazaki-univ/)
獣医大学の場合、学費や学生の人数のこともあり、やはり国公立の獣医大学より私立の獣医大学の方が特待生制度が充実している傾向にありました。
特待生制度はそれぞれの獣医大学によって「○○賞」「○○奨学金制度」といった独自の名前を付けて、それをいわゆる特待生制度として扱っている場合もあるようです。自分で調べる場合は、制度の名前にとらわれず、条件に注目して見てみるといいかもしれません。
特待生制度ではなく、経済的な問題を抱える学生のための奨学金制度であれば、公的なもの・大学特有のもの含め、どの獣医大学でも充実しています。獣医大学の奨学金制度や学費についてはこちらの記事を是非ご覧ください。
獣医大学の学費が払えない~奨学金まとめ
獣医大学の学費・ランキング