獣医の仕事について - やりがい、辛いことは何?

獣医の仕事について – やりがい、辛いことは何?

「獣医の仕事に興味があるけれど、いまいち踏み切れなくて……」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。獣医は大きなやりがいが感じられる仕事ですが、もちろん辛い場面が起きることも考えられる仕事です。

こちらでは、そんな獣医の具体的な仕事内容や、やりがい・辛いこと、獣医に向いている性格や適性、必要な資格についてまとめています。獣医の仕事について知りたいという方は、ぜひご覧ください。

獣医の仕事について

獣医の仕事というと、いわゆる「動物のお医者さん」として病気やけがをした動物の治療を行うものと考える人も多いかもしれませんが、実は治療を行う以外にもさまざまな仕事に携わっています。

動物の「いのち」を育む取り組みを行う公益社団法人「日本獣医師会」によると、獣医の仕事は動物の診療を含めて8つとされており、活動分野は下記のように分かれています。

・農林水産分野:家畜の診療や伝染性疾病の防疫、人工授精などによる改良など
・公衆衛生分野:精肉時の検査、狂犬病などの人畜共通感染症の予防・研究など
・バイオメディカル分野:動物・人体用の医薬品開発、実験動物の管理など
・海外関係分野:発展途上国における家畜管理の支援、研究生の受け入れなど
・動物愛護関係分野:動物愛護思想の普及活動、社会福祉活動など
・野生動物関係分野:野生動物の保護、希少動物の人工繁殖や野生復帰など
・小動物臨床分野:コンパニオン・アニマル(家族の一員である伴侶動物)の診療

上記からも獣医の仕事の多様性がわかりますが、獣医は動物だけに限らず人や地球環境などにも関わりの深い仕事であることが伺えるでしょう。

獣医の仕事 やりがい、辛いことは何?

では、獣医の仕事のやりがいや辛いこととは何なのでしょうか。

もちろんその仕事内容によってどちらも異なってはきますが、どのような仕事においても、「自ら痛みや辛さを表現できない動物を救うことができる点」や「動物との関わりを通して社会貢献ができる点」は大きなやりがいに感じられるはずです。
症状を伝えることのできない動物相手では、実際に起きた症状だけで判断して処置を行うことしかできません。治療をするうえで今まで蓄えてきた知識や経験を活かせることもやりがいにつながりますし、完治することで飼い主さんが喜ばれることもやりがいとして感じられるでしょう。

一方、獣医の仕事で辛いと感じられる点は、「向き合った結果が必ずしも報われるわけではない点」です。原因がわからず適切な処置が行えないこともありますし、怯えた動物が暴れてけがにつながる可能性もあります。悲しい結果が続いたときでも通常通りに仕事を行わなければならないので、辛いと強く感じることもあるでしょう。
どんな仕事もそうですが、やりがいだけではなく辛いこともあるのが仕事です。ましてや獣医は、医者と同じ、大切な命と向き合う仕事ですので、獣医を志すのであれば覚悟が必要となってきます。

獣医の仕事に向いている性格、適正

ではどのような性格や適性の方が獣医の仕事に向いているのでしょうか。
前提として動物が好きであることは欠かせませんが、こちらでは、獣医の仕事に向いているその他の性格や適正を3つご紹介します。

【獣医の仕事に向いている性格、適正①学び続けることに抵抗がない、新しい発見が好きな人】

動物に関する研究は日々続けられており、治療には正しい知識が求められます。学生だった頃の知識のままだと、適切な処置ができずに悲しい結果に終わることもあるでしょう。より適した治療ができるようになるためにも、最新の技術や知識を柔軟に取り入れようとする姿勢はとても大切です。

【獣医の仕事に向いている性格、適正②気持ちを切り替えられる人】

獣医は動物への「好き」という気持ちだけで勤まる仕事ではありません。先ほどもお伝えした通り、仕事をする中で辛い場面も必ず発生します。そのようなときに気持ちが不安定な状態になってしまっては、その他に診るべき動物に向き合うことができなくなってしまうでしょう。
愛情をもって接するのはもちろん当然ですが、自分で自分の気持ちを切り替えることができる冷静さも獣医の仕事をするうえで必要な適正だと言えます。

【獣医の仕事に向いている性格、適正③コミュニケーション能力のある人】

「獣医は動物との相手がほとんどだからコミュニケーション能力は必要ないのでは?」と思うかもしれませんが、獣医は想像以上に「人」とも関わる仕事です。家庭での症状を聞くためには飼い主さんと会話をする必要がありますし、中には動物への愛情が深いゆえに獣医に怒りをあらわにして思うようにコミュニケーションがとれない飼い主さんもいることでしょう。
また、仕事を円滑にするためには一緒に働く人たちとのコミュニケーションも大切なので、コミュニケーションが苦手な方は人との接し方を考える必要があるのです。

獣医の仕事をするために必要な資格

最後に、獣医の仕事をするために必要な資格についてご説明します。

獣医になるためには、国家資格である「獣医師免許」の取得が必須ですが、そもそも国家試験を受けるために獣医大学で6年間学び修了したことが前提となります。
試験は年に1回しかなく、大学卒業後にすぐ獣医になるためには一度で合格しなければなりません。また、獣医師免許をとった後にも研修医として経験を積む必要があるので、けして簡単な道のりとは言えないでしょう。

獣医の仕事をするために必要な資格については下記でも詳しく説明しています。さらに詳しく知りたい方はリンク先もご覧ください。

今回ご紹介した通り、獣医の仕事は多岐にわたります。
実際に仕事ができるようになるには長い期間をかけての準備が必要ですが、その準備を乗り越えた先には大きなやりがいがある仕事となります。辛さもわかった上で、それでも獣医になりたいという方、Pettie獣医大学では獣医大学に関する情報を載せています。ぜひ各大学の詳しい情報も獣医大学一覧から見てみてくださいね。

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